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霧と霞と靄について
七十二候では、先日から「深き霧まとう」に入りました。
朝晩の空気がひんやりしてきて、昼との気温差によって、水分が白いベールのように姿を現す――そんな情景を表しています。
似たような言葉に霧(きり)霞(かすみ)靄(もや)の三つあります。
気象の世界では、視界の距離で「霧」と「靄」を区別するそうですが、季節の言葉としてはもう少し趣があります。
たとえば、霞(かすみ)は春、霧(きり)は秋をあらわす言葉。似た現象でも、時季によって言い分けられているのです。
さらに面白いのは表現の違い。霧や靄は「かかる」と言い、霞は「たなびく」と言います。
同じように視界をおおうものでも、状況や季節によって言葉が変わる――ここに日本語の奥深さを感じます。
実際には、まだ朝晩の空気が冷えるのは少し先になりそうですが、暦の言葉を知ることで、これから訪れる季節をひと足早く味わうことができます。
暦はまさに、日本の四季を感じさせてくれる言葉の宝庫ですね。
暦から毎日の開運メニューをお伝えしている「毎朝3分開運ごはん」
蝉の声を聞く
今日は山の日、祝日。
お休みの方、お仕事の方、あいにくのお天気ですね。
七十二候では、ちょうど「ヒグラシ鳴く」の頃。
とはいえ、実際にヒグラシの声を聞くのはもう少し先になりそうです。
それにしても、今年は蝉の声がほとんど聞こえてきません。
アブラゼミ、ミンミンゼミ、クマゼミ、ツクツクボウシ、そしてヒグラシ。
真夏になると降りそそぐように響く蝉しぐれが、暑さをさらに際立たせていたあの光景──。
そうした日常があまり見られなくなって、どのくらい経つでしょうか。
ここ数年、「蝉が減った」と感じる人が増えたようです。
もちろん、正確に数を数えたわけではありませんが、都心でも以前はちょっとした木立や庭先で夏の蝉の大合唱を耳にしたものです。
何年も地中で耐え抜き、ようやく地上に出てくる蝉たち。
近年の異常な暑さや不安定な雨は、彼らの成長や羽化のタイミングに影響しているのかもしれません。
あまりの暑さに、昼間鳴くこともできず、どこかでじっとしているのでしょうか。
ミンミンゼミからツクツクボウシへ、そして最後にヒグラシへ──。
その声の移り変わりを耳にしながら「夏が終わるんだな」と感じた、あの頃が懐かしくてたまりません。
今でも山や高原、大きな公園に足を運べば、変わらぬ蝉時雨に出会えるのでしょうか。
今年は少し探しに行ってみたくなります。
溽暑!
今日から七十二候は「土潤溽暑(つちうるおうて むしあつし)」に入りました。
「溽暑」とは、字の表す通り蒸し暑さの極みを指します。じっとしていても暑くて体が汗ばむ様子ですね。
こんな感じ?
二十四節気、そしてそれをさらに三つに分けた七十二候、どちらもかつての日本人がどれほど繊細に季節の移ろいを感じ取っていたかを教えてくれます。
俳句や短歌の世界でも、季語として大切にされてきた言葉たちです。
「土が潤って蒸し暑くなる」――その響きだけで、湿った地面から立ちのぼる湯気や、じっとりとした空気が目に浮かぶようです。
でも、今の都会ではアスファルトがすっかり地面を覆い、そんな風景に出会うことはなかなかありません。
さらに、ここ数年の厳しい暑さの中で、草花も木々も、動物たちも、どこか暦のリズムから外れてしまっているような気さえします。
二十四節気や七十二候の季節感は、もう今の若い世代にはなかなか想像しにくいものかもしれません。
けれども、「こんな季節の姿があったんだよ」と、そっと伝えていくこと。
それが、私たちにできる小さな役目なのかもしれませんね。
※そんな季節の移ろいと五行をベースにお伝えしています。「毎日の開運ごはん」はこちらから
季節の変わり目に訪れる土用とは?夏を元気に乗り切る智恵!
こんにちは。
梅雨が明けた途端、まるで夏が本気を出したかのような猛暑が続いていますね。
先週の土曜日から「夏の土用」が始まりました。
夜の音声配信でも少しご紹介しましたが、実は季節には春夏秋冬の「四季」に加えて、季節の変わり目をつなぐ「土用(どよう)」という特別な18日間があるのをご存じでしょうか?
この土用の時期は、季節が移ろう“橋渡し”のような存在。現在は、8月7日の立秋を前にした「夏の土用」の真っ最中です。
この期間には、「やってはいけないこと」や「やるとよいこと」、そして「土用の神様が不在になる日」など、さまざまな言い伝えがあります。
ちょっと不思議で面白いこのお話、詳しくはグランジェの「暦講座」でお伝えしていますので、気になる方はぜひのぞいてみてくださいね。
そして、土用といえば「食」
季節の変わり目に体調を崩さないように、昔の人はその時期にふさわしい食べ物を取り入れて、元気に過ごす工夫をしてきました。
夏の土用の食べ物といえば…はい、「うなぎ」ですね!
でも実は、「う」が付けば何でもOKともいわれています。梅干し、うどん、瓜、うに…などなど。
「う」のつくものを食べて、夏バテを防ぎ、元気に秋を迎えましょうという知恵なのです。
これから迎える秋の土用・冬の土用・春の土用でも、それぞれの季節に合った過ごし方や食べ物がありますので、また順にご紹介していきますね。
まだまだ夏本番。暑さに負けないご飯で、しっかり体を整えていきましょう!
\配信のお知らせ/
さらにInstagramでは、開運にまつわるひと言メッセージも投稿中です。
まだチェックしていない方は、ぜひ一度ご覧ください。毎日のヒントが見つかるかもしれませんよ。
お知らせ!! ブログ更新のスケジュールが変わります
こんにちは、西丘理桜です。
いつもブログをご覧いただきありがとうございます。
今日は、お店ブログの更新スケジュールについてのお知らせです。
新しいかたちでのブログ配信をスタートしてから、気がつけば2か月がたちました。
毎日の発信に温かい反応をいただいたり、日々の暮らしに取り入れてくださる声が届いたりと、私にとってもとても励みになる時間でした。
そんな中で、少し立ち止まって、これからの発信のバランスを整えることにしました。
実は先日から、「朝と夜の音声配信」や「Instagramでの動画投稿」、
そして「Facebookでの夜のつぶやき」など、
新しい場所でも少しずつお届けを始めています。
発信する場所が増えた分、ひとつひとつを丁寧に届けていくために、
お店ブログの更新を、今週から「月・水・金の週3回」に見直すことにいたしました。
📅 月曜日 → 暦や季節のこと
📅 水曜日 → 占いのこと
📅 金曜日 → お知らせや雑記など
これまで火曜日にお届けしていた「おにぎり通信」は、
Instagram限定で続けてまいります🍙
(リール動画やストーリーでも、変わらず更新しますね!)
フォローして頂けると確実にお届けできるので是非よろしくお願いします。
日々の中でふっと訪れてくださる皆さんに、
より軽やかに、より深く、必要な運気のヒントを届けられるように。
これからも「整えるための占いと暦」「心地よく過ごすためのヒント」を、私らしくお届けしてまいります。
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。